「なんか、恥ずかしいね。自分は写真撮るのに、撮られるのは照れちゃうなあ」

鈴木 麻愛さん、29歳。

静岡県浜松市出身。趣味はカメラ。

デジタルカメラをはじめて8年、フィルムカメラをはじめて今年で5年目になる。

現在の愛用機は中判フィルムカメラのハッセルブラッド。彼女が撮る写真はどれも、光を吸い込んだような透明感に溢れている。

彼女と出会ったのは2015年の秋。横浜を舞台にしたまち歩きツアーの参加者同士として意気投合した。今日は午後から、彼女が主催のフィルムカメラ愛用者による横浜撮影会。

その前に少しだけ2人で、『夢』について話しました。

フィルムカメラと横浜 

麻愛さんがはじめて自分のカメラを手にしたのは大学生最後の年。

ちょうどミラーレス機が発売されはじめた頃だった。当時所属していたよさこいチームのカメラマンとして、社会人になってからも高知県や三重県にまで足を運んだ。カメラのワークショップに参加するため、新幹線で東京や神奈川にもよく行った。

この当時はデジタルカメラを愛用していたが、24歳でフィルムカメラと出会う。

キッカケは当時参加した、横浜・みなとみらいでの写真のワークショップだった。

「デジタルカメラのワークショップだと思って行ってみたら、フィルムカメラのワークショップだったの。私は持っていなかったんだけど、ちょうど主催の方に貸していただけて。それで、その日はじめてフィルムカメラをさわってみたの」

はじめて入れるフィルム、デジタルとの違いを感じながらの撮影。参加者と一緒にみなとみらいを散歩しながら、ネガフィルム一本分の写真を撮った。写真は、その日のうちに現像してもらった。

焼きあがった写真をみて、息をのんだ。

「フィルムカメラではこんな風に映るんだ、って感動して」

 

 

写真集を見ながら”この色味はどう調整したらでるんだろう”と考えていた作品は、フィルムカメラで撮影されたものであったことに気がついたそうです。

「それから、”フィルムカメラをやろう”って思ったの。

はじめてフィルムカメラをさわった、帰りの新幹線の中で」

社会人4年目、憧れだった横浜へ移住。

みなとみらいや中華街、華やかな観光地。それだけじゃない横浜の魅力。一見人通りが少ない小道にだって、そっと隠れた名店があったりする。

 

そんな発見が楽しくて、休みの日はカメラと一緒に出かけている。

おいしかったもの、心に残った場所。

彼女は横浜での生活を写真に残して、観光情報アプリで発信している。

麻愛さんのこれからの夢は、現在はグルメ中心となっている自分の横浜情報を、魅力的な人や場所の発信へと広げていくこと。

彼女は、横浜出身の知人からよく地元愛を感じるという。

「”地元の人が、地元好き”っていいなぁ、と思う。私もこれからも横浜で暮らしながら、素敵な人や場所を写真に残して伝えていきたいな」

限られた枚数で、一枚一枚記録に残す作業がすきと語る麻愛さん。

今日のフィルムは12枚撮り。12回シャッターを切ると、撮影できる枚数はおわってしまう。

「やり直しがきかないところも私はすき。

ダメならダメで、それもいいかなって思えるから」

午後からはフィルムカメラ愛用者が集まり、横浜の街へ。

「小さいころから人がすき」と笑う彼女の周りには、常に笑顔が溢れている。

 

ただ「フィルムカメラがすき」という8人。

カメラ好きが集まれば、話すのはカメラの話。あんなフィルムカメラがいい、こんなところを撮影したいと話が広がり、またみんなで集まって撮りましょう、となった。

フィルムカメラに使用するフィルムは、カメラのデジタル化に伴い生産が縮小、終了してしまったものもあります。

そういえば麻愛さんは前に「フィルムカメラを使いつづけることで、フィルムが残る道を考えられないかな」と話していた。

ものの魅力を伝えるのが上手な麻愛さん。

彼女に影響されてフィルムカメラの台数が増えた人もいるとききました。

 

すきなことを通して、人と人を繋いでいくことができる。それが麻愛さんが誰からも愛される理由なのかな、と思いました。

彼女に贈った花は白色のガーベラ​、

花言葉は”希望”。

自分のすきなものが、すきな場所が、すきな人が、もっともっと芽吹くように。

「神奈川の魅力を、写真で発信する」
​−No.42 鈴木 麻愛
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